ぎんかのだらだら日記

だらだらと日常とゲームについて呟いていきます

携帯が無かったら終わってた

 我が家は母も父も自営業です。母は小さな音楽教室を経営しており、昨日の家業手伝いはこの教室の発表会運営でした。

 

 といっても運営は本当に地味なものです、朝いちばんに運転手をまかされて、サンドイッチ等の運営スタッフ用軽食を用意し、当日の休憩室・更衣室への経路を案内する紙を作成して掲示したり、机や椅子を配置したり…。昨日は弟が手伝ってくれたので、あまり力仕事をせずに済みましたが、やはり男手は大事ですね…。

 

 幼い頃は沢山いた生徒さんも、今は20名居るかな?という程度。暗いバックヤードでライトを手掛かりにプログラムを読み上げるアナウンスは、大抵若いお姉さん先生がやってくれていたのですが、今は母一人で経営しているので(比較的)若い女性となると私ぐらいしかアナウンス係が居なくなってしまいました。

 

 というわけで、本番中は休憩できると思いきや、アナウンス係をやらねばなりません。拒否権なんてきっとなかった。

 

 小さい会場でやっているからか、だんだん生徒さんや父兄の方の緊張感も薄れてしまい、デニムで舞台に上がる方や演奏中の私語が増えてきていましたが、やはり晴れの舞台ということで今年は厳かな雰囲気で行う工夫をすることになりました。

 

 人手が足りず手つかずだった照明・音響の活用です。

 

 これまでは会場の一番前で、私がマイクを持ってプログラムを読み上げつつ、前の席に座った生徒さんを舞台に送り出していましたが、生徒さん担当を弟に変え、舞台袖に控室を設置して父兄さん方とお子様の距離を離します。

 

 さらに、私は音響&照明のあるバックヤードに移動して、本番直前に客席の照明を完全に落とし、映画館のように注意アナウンス等を呼び掛けます。映画や舞台等で刷り込まれているからか、暗くなると狙った通り皆様とても静かにしてくれました。

 対応担当がいつものざっくばらんな私から、ガチムチスーツの弟に変わったことで、子供達も少し緊張しているのかとても静かです。

 

 狙った通り「音楽会」に近い発表会ができたものの、誤算が一つ。

 

 …客席の照明を落とした直後、私は結構焦っていました。客席を完全に暗くするためにはバックヤードの照明が邪魔!しかしバックヤードの照明強弱ツマミが効きません。

開演まではあと5分、諸注意を口頭で適当に説明しながらいろいろ試したあげく、もうこれ無理だわ!ということで照明を完全にOFFにしました。

 

 しかし私の仕事はアナウンス、プログラムを読み上げなければいけません…。普通ですら噛むのにこの暗さで文字があまり見えない中、1文字ずつ読んでいるところに突然出てくる噛みそうな名前「ハチャトゥリアン」、一瞬濁点が見えなくて読み間違えそうになった「ガエル」勘弁してくれってぐらい薄い鉛筆で書かれた子供の名前のルビ。

 

 あんなに疲れたアナウンスは初めてでした…。頼む…誰か私の代わりにアナウンスやってくれ…。

 

 来年は手元を照らすLEDライトを持っていこうと心に誓った数時間でした…。